運動前後の栄養補給
1)エネルギー源となる炭水化物をバランス良く取ること。
2)運動開始の3〜4時間前に食事をする。
1時間以上運動する場合、運動開始3〜4時間前の食事がエネルギー源になります。
3)運動開始30〜60分前の注意点。
運動開始前の食事は血液が胃腸に集まってしまうこと、血中のインスリン値が上昇し、疲れやすくなることから、すすめられません。ビタミン、ミネラルの豊富に含んだスポーツドリンクていどが良いでしょう。
4)運動中にエネルギーの補給をする。
運動して汗で失ったビタミン、ミネラルを補給しましょう。そして、それらを豊富に含んだスポーツドリンクがいいでしょう。
5)運動後に炭水化物や抗酸化物質を補給しておく。
a)炭水化物とタンパク質の補給
筋肉がグリコーゲンを蓄えたりする力や、筋肉を強くする成長ホルモンの出が高まるのが、運動終了後1時間後と言われています。だから運動後1時間以内に炭水化物やタンパク質を取ることが大切です。
b)ビタミン(抗酸化物質)、ミネラルの補給
運動中はたくさんのエネルギーが作られますから、それに伴って体の中にあるビタミン、ミネラルもたくさん使われます。また運動によって、活性酸素も大量に発生しますから、それを消去する抗酸化物質を取ることも大切です。
6)水分を上手にとる。
運動を続けると体温が上がり、運動中に使われている筋肉の温度は 40゚C以上になると言われています。
この温度を下げる働きをするのが発汗作用です。普通運動中には、1時間に0.5〜2リットルの水分を失うといわれていますから、運動中に上手に水分をとることはとても大切です。
水は胃や小腸を通過して、大腸で吸収されますから、水分の補給は水をいかに短時間のうちに大腸まで届かせるかがポイントです。
そのためには、5〜15゚Cくらいの冷たさのうすめの飲料が適していると言われています。
また、運動中に出る汗は、水分だけでなくカリウム、ナトリウムなどの電解質も体外に出してしまいますが、その欠乏は、神経作用や血圧調整などにも影響します。
そのためにもビタミン、ミネラルのたくさん入った水分(スポーツドリンク)をよく補給することが大切です
a)運動前
15〜20分前に0.4〜0.6リットルの冷たい水分を取るのが良いとされています。
ただし、水分の取り過ぎは運動能力が低下するので注意が必要。
b)運動中
「のどがかわいた」と感じたときの水分の補給は遅かったと思ったほうがいいでしょう。
かといって事前にがぶのみすることも禁物。
理想的なのは、汗で出る水分の80%くらいの量を運動中に少量ずつこまめに取ることである、と言われています。
c)運動後
運動後は、体からたくさんの水分が失われています。
また、疲労を早くとるには、体内の血液中の水分をふやし血液の流れを良くする必要があります。その両方の目的のためにも運動後の水分の補給は大切です。
(筋肉中の乳酸を早く取り除くために、血液の循環を良くする。)
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